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Yamotty Blog

プロダクトマネージャーの雑記

2013/7/1 深沼海岸の思い出/東北復興新聞 「結の場」中間報告 /日本経済新聞 被災地版の「成長戦略」

■深沼海岸のビーチに思い馳せて

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            2010年7月の深沼海岸、筆者撮影。

 

あっという間に6月が過ぎ去り、7月に突入してしまいました。転職して3ヶ月、本当に1日1日のすぎる時間が早く感じられる。日々東北に思いを馳せながら、明るい未来に目を向けてポジティブに振舞おうとする反面、現実をみつめて少しビビる。日々が早いのは、そんなナイーブな性格のせいでアップダウンを繰り返しているためだろうか。

6月最後の土日を僕の嫁は会社の制度を使って東北のボランティアに行ってきたみたいだ。こんな時に限っていつも出張で家を開けている僕が留守番だったことはどうでもよくて、嫁の行った先は深沼海岸。宮城県仙台市若林区の沿岸にある、市民の憩いの場だ。

実はこの地は僕と嫁の思いでの場所でもあって、大学院に入るまで「海へ遊びに行く」という習慣のなかった僕を、スキューバダイビングとかシュノーケルを大の趣味とする嫁が引っ張りだして遊びに行った、(僕の記憶する中では)人生始めてのビーチだった。時は2010年の7月で、まさに海の日だったと思う。

22歳にして波との戯れ方を知らなかった僕は、押し寄せる波を前に目を開けたままぶつかるという遊びをしては大量の海水を飲んでアブアブ言ってた気がする。そして帰りのバスを待っているときに、バス停の迎えの住宅に3台くらいのサーフボードが立てかけてあったり、隣の家にはビーチランドナー(?)的な乗り物が置いてあったり、ボディペイント屋さんが客引きして、若いおねぇちゃんが小麦色の肌に白い絵を書いてタトゥーを掘ってる風を装っているのを眺めながら、海辺に住人の生活感に触れ、なんとも新鮮な思いを抱いたのをはっきりと覚えている。

あの時から僕は海が大好きになり、その9ヶ月後にはダイビングのライセンスを取得して沖縄で「怖い怖い」言いながらも海を完全に好きになった。取得後の4日後には3.11に見舞われ、宮城含む東北沿岸のビーチは全滅した。津波の映像を何度も見たし、知人が亡くなったり、ということも経験した。それでも海を嫌いになることはなかった。今もダイビングをし続けている。

そんな僕が海と出会うきっかけとなった深沼海岸に、嫁は行ってきたわけだ。そして帰ってきてこう言った。

「何もなかった。海の家もビーチもそこにあったらしいという仕切りだけが残っていた。”自分の土地”があんなことになっているなんて。(僕が)よく毎回毎回、あんなシーンと向き合っているね。大変な仕事をしているんだね。」

その発言を聞いて、こちらもなんだか切なくなった。僕だって毎回毎回自分のゆかりのある場所へ足を運んでいるわけじゃない。陸前高田だって、大船渡だって釜石だって南三陸だって南相馬だって飯舘村だって、いずれも僕は”震災後”の姿しか知らない。3年前の姿を、僕は知らない。ダメージを受けたこれらの地域に足を運び、言葉を失うことはあっても、「そこにあった生活」に思いを馳せることはあまりなかったのだ。けれども深沼に足を運んだら、僕の内面がどんなリアクションするかはわからない。わからないからこそ、一度はちゃんと足を運びたい。ちゃんとこの目で見つめたいと思う。きっとネガティブになって落ち込むんだろうけど、でも明日に向けてなにかを創ろうと前向きに歯を食いしばって開き直るに違いない。そこで頑張る人達に感化されて。その繰り返しの日々を過ごして、10年後振り返った時、すごいものができている。東北に。そんな職業人生を歩みたい。歩もう。

 

■2013/7/1 東北復興新聞 「結の場」中間報告 石巻で19の経営力強化プロジェクト始動

復興庁宮城復興局×石巻商工会議所が手がける、被災地ニーズと民間のマッチング機能、「結の場」の中間報告。

凸版印刷や、キリンといった大企業は震災直後から自身のビジネスとのシナジーがある分野で強みを生かしながら、社会課題へ取り組み成果を上げ始めている。一方で、東北の行政側が民間との折衝や、プロジェクトマネジメントしていく経営リテラシーの面に難を抱える例が数多く見られています。

今後、企業が日本でバリューを出していくには「社会問題と向き合うこと」が不可欠になろうとしており、CSR的な関わり方ではなく、より一歩踏み込んだCSV的関わり方が求められている。その文脈で企業は行政の人々へ踏み込める、行政側のロジックの理解が求められています。

一方で地域は民間を受け入れてともにプロジェクトを推進していく上で、民間のロジック、すなわち経営と利益追求の姿勢が求められ始めており、東北でも経営リテラシーのあるビジネスマンが、復興の現場で求められています。

「結の場」は被災地域企業の経営課題解決や経営力強化、地域経済の継続的発展を狙うコミュニティ形成を目的とした、被災地外の支援企業とのマッチングの場。昨年11月に開催された石巻では、水産加工業をテーマに13の被災地企業と33の支援企業が参加した。

 

プロジェクトの領域は販路開拓、販促・ブランド強化、商品開発、人材育成など多岐に渡る。キリン協和フーズは食品評価技術を提供し、被災企業主力商品の付加価値向上に結びつける施策を開始。凸版印刷はマーケティングやリサーチノウハウを元に、水産加工企業のブランディングをする。いずれも支援企業の本業の強みを活かした支援活動がプロジェクト化した形だ。

 

外部企業とマッチング事業を推進するにあたっての被災地のマンパワー不足だ。(中略)プロジェクトマネジメントスキルを持った人材の、商工会議所のように地元の立場でコーディネートを行う団体への投入が急務

 

 

 相互のニーズをマッチングすべく、国も動き出しています。

 

■2013/6/30 日本経済新聞 被災地版の「成長戦略」策定 新エネ、観光分野

政府は東日本大震災の被災地の「成長戦略」をつくる。風力などの新エネルギーの普及を支援するほか、防災などを学ぶツアーで国内外から旅行客を誘致することなどが柱。被災地での起業を促す協議会も設置する。官民が連携し、被災地の復興の段階を再建から成長に引き上げる。

(中略)

モデル事業の実施に必要な人材を被災地に派遣する制度もつくる。復興庁がNPO法人に仲介を委託し、他地域の専門人材を被災地の企業や自治体、商工会に派遣する。

人材をマッチングする、Exchangeを起こす、という新たなモデルを創ること。トレンドが東北から生まれるかもしれない。ここに尽力できることを幸せに思いつつ、アップダウンしながら頑張ろうと思います。

 

へばの!