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Yamotty Blog

プロダクトマネージャーの雑記

2014/2/24 「クラスター形成による地域新生のデザイン2」を読んで:地域活性には地域内外の企業群でのチームビルディングが不可欠だ。

クラスター形成による地域新生のデザイン2」

クラスター形成による「地域新生のデザイン2」?つながり力が決め手?

クラスター形成による「地域新生のデザイン2」?つながり力が決め手?

を読みました。

「地域経済の再生なくして日本経済の本質的な復活はない」

という極めて明瞭な仮説提言から始まる本書ですが、この仮説をフォローするためのリサーチと、地域ごと(というよりは各地域が有する特徴ごと)の戦略の提案までを含めた論文になっています。

私自身、イノベーション東北というプロジェクトを通じて、東北の事業者とその他地域の有知識者や有スキル者をマッチングすることで、東北の事業者のエンパワーを行っています。

このマッチングという行為自体は

  • 東北に事業が生まれ継続しなくては復興はない
  • ネットワークの無限の可能性

という2つの前提を元に展開している、というのが個人的な認識です。

また、もっともっと大前提の話になりますが、復興は誰も戦略を持っていない(=作れていない)と個人的に認識しています。
復興庁や国、県といった行政が得意とするのはハード面、例えば仮設住宅やインフラ復旧のロードマップ作成と実行であり、その中身にどんなコミュニティを作り、産業を作っていくかというソフト面の支援は苦手分野だと思うのです(※あくまで私見です)。そしてソフト面の戦略策定と実行は民間に期待されているものの、”戦略不在の現場躍動状態”が長らく続いており、それが故に大きなブレイクスルーを誰も生み出せないでいます。

上記のような背景も有り、まさに企業活動に対し「域内外へネットワークの影響」をファクトベースに検討した本書はとてもおもしろい材料でした。

コネクター・ハブという概念

本書では、地域における企業の数をノード数、同一のクラスタの中での多くの繋がりを持つ企業をハブ企業、そしてクラスタ間を飛び越えて多数のネットワークを有する企業をコネクター企業と呼びます。

端的な結論を言うと、復興における産業支援とは、「ハブ企業やコネクター企業の支援を行うことで地域のスモールビジネスへ潤いを落とす戦略を取る」のが良いのではと思いました。

震災以後さまざまな団体が、様々なドメインに対し、様々な支援を模索してきました。
それらの施策一つ一つはとても有意であるとはわかっているものの、夫々の繋がり、戦略性というのは希薄であり、語弊を恐れずに言うとコスパの悪い支援につながっていると思っています。

ハブ企業やコネクター企業といった、地域内外へdealをもつ企業群がエンパワーされることで事業を活性化し、その周囲に繋がる企業群の活性化に繋がる、というのは一本スジの通った戦略になりうるのでは。

そんな期待が持てます。