Yamotty Blog

プロダクトマネージャーの雑記

「人類史上かつてない人口ピラミッド」

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(出展:国土交通省 別紙3 新たな「国土のグランドデザイン」(骨子)参考資料[2])

「人類史上かつてない人口ピラミッド」

この1週間、異なる2つのソースから、ひとつのイシューを考えていました。

ソース1 : 国土交通省発表の資料。

国交省は3月28日に「2050年を視野に入れた国土づくりに向けて ~新たな「国土のグランドデザイン」(骨子)をとりまとめました~」と題した資料を発表。特に別紙3別紙4(※非常に重い)には出生率を仮置きした人口の推移ケースが描かれていて、(個人的には)想像に難しくないのだけれどショッキングな日本の未来が映しだされています。

【要点】

  1. 中位推計(出生率1.35程度で推移)では、 総人口は、2050年では1億人、2100年には5千万人を割り込むまで減少
  2. 人口が半分以下になる地点が現在の居住地域の6割以上を占める
  3. 全ての地域で若年・生産年齢人口の減少や高齢者の増加が進むが、①東京圏での高齢者の大幅増、②地方圏での生産年齢人口の大幅減など、地域差がみられる。
  4. 「今現在人が住んでいるうちの2割」は人口が0になる(ショッキング)

ソース2 : TDBのセミナー

先週帝国データバンクさんが主催するこちらのセミナーに参加させていただきました。本件と文脈は若干違うセミナーでしたが、その中で、中小企業庁 早田氏のことば。

  • 2011年より本格的人口減少社会。
  • 3大都市を除いて全ての都道府県で人口減少。秋田(最高齢化地域)・鳥取などでは加速度的減少。
  • 今の秋田県の人口ピラミッドは2040年の東京と相似形。2040年の秋田のピラミッドは「人類史上誰も見たことのないピラミッド」。人口減少と高齢化を踏まえた中小企業施策をしなくてはいけない。

イシュー : 機会を失わない日本であるためにはどうすればよいか

現在の延長にある日本の姿は、おじいちゃんとおばあちゃんが増え、人口のほとんどは一部の大都市に流入し、人が住んでいる地域の2割は廃村になる。残った過疎地に住む人々は満足な行政サービスを受けることも難しいし、労働人口比率は先進国で最も低くなり、現水準の社会保障制度を維持するにかかるコストは極めて高くなる。トータルで見ると、機会格差が広がる方向へ進んでいく。

私が将来の日本を設計するとき、”Who:自分の人生を少しでも豊かにしたいと願いチャレンジする人”が、その機会を失うこと無く、幸福でいられる社会にしたいと思っている。幸福のものさしは人によれど、人の営みはほぼ全てが①暮らし、②仕事、③学びで構成されることに個体差はない。①暮らしの中で得られる満足、②仕事を通じた自己実現、③学びによる欲求の追求。その機会が今より縮小されず、叶うならばより可能性のある社会をデザインしたいし、そうなるように自分の労力を使いたい。今の仕事は、こと東北というエリアにおいて、その目的に向けて動いているもの、という位置づけだ。

「人類史上かつてない人口ピラミッド」とはなかなかにショッキングな言葉なのだけれど、仕方がない。放っておけばそんな未来が待っていると飲み込んだ上で、我々は何のために、何をどうやって解決するために、かく働くのか。This is the issue.
今の延長にはない未来を拓く仕事だなー、チャレンジだなー。

東北の仕事の先の世界を想像しています。

FYI,

今回の人口統計に関する考察としてははてブで盛り上がったこの記事がシンプルで面白い。
例の人口調査結果がどのくらいヤバいかデトロイトと比較してみた

結論がよくまとまっていて、サービス水準を維持・少しでも成長する(およそ1億人スケール)には「合計特殊出生率:15歳から49歳までの各年齢の出生率を足し合わせたもの」を2.1程度の水準まで伸ばしていくことがわかりやすい指標になる。これには個人的に全くの賛成で、そのために国家的な施策と、民間の小さな成功を積み上げる事例→スケールにて、道を防ぐ石を一つ一つ取り除かないといけない。
我々がタッチできる(しやすい)後者で、特に以下の2つは、絶対にアプローチしたいよねぇと思う。
私もまだ若いつもりだけれど、私より若い世代に日本を引き継ぎたいから。

  1. 働く女性の機会保証、出産・キャリア中断における不安を取り除くこと
  2. 夫婦共働きでも、安心して子どもを預け、育てていける環境整備(ex.:ラポールヘア・グループ 保育園併設の美容室)

そしてこの2つ、じつはシラク3原則に完全にSyncしていることがわかる(フランスと並べて語るには移民政策もセットにしなくちゃなのだけど、複雑になるので無視)。別にかぶせて書いたわけではなく、物事の本質は変わらないということと、シラク3原則を機に急激に出生率を改善したフランスの事例が本質を付いているということだと思う。
ライフネット生命CEOの出口氏が、シラク3原則がうまくいった秘訣は、国民的腹落ち感だとおっしゃっていた。国民を巻き込んだ「子どもが生まれないとフランスという国はなくなってしまう」というコンセンサスのもとに、この施策がのっかってきたことが最大の勝因だと。女性活用を重要論点に掲げる安倍政権に期待していても、恐らく同じ動きはすぐに起きない。それでも詰まりを見つけて取り除く動きはだれでもでも小さくはじめられるはず。だよなぁ。