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Yamotty Blog

プロダクトマネージャーの雑記

組織をつくるセンスについて

組織づくりの経験ってなかなかない

スタートアップで働いていると、身近な企業が潰れたり、自社が危機に直面したりという話がちょくちょくあるが、その多くはグロース期に増えた人のマネジメントの失敗というか、組織を創ることを舐めすぎて爆発する例がほとんどだなぁと思っている。

実はそもそも多くの人は社会にでるまでの過程でほとんど組織づくりの経験をしていない、ということを最近理解した。机上でマネジメントや心理学を学んでいる人はたくさんいるが、それは兵法を学んで戦場に出たことのない事務方と同じで、実行力という別の武器が必要でなかなか使い物にならないようだ。一方で「組織にいたという経験」はほぼ100%の人が持っているために「自分ならうまくできる」という謎の過信と無計画が人の不満を爆発させるという事例が跡を絶たないのではと思っている。

僕の場合(決して強い組織ではなかったと断っておきたいが)、人を採用し、育て、100人の兵を率いるという経験をアメフトを通じて得ることができた。この生身の経験が今のバックボーンになってる。いろんな失敗を経験済なところがラッキーというか。100人までの組織に何が起こるか、体で理解できている。この原体験ってなかなかに貴重だな、奨学金無しで大学行かせてくれた親に感謝だなぁと最近思っている。

「伸びるマーケットを選ぶ、組織論は考えない」という考え方もある

前職のRCFという復興支援のNPOで仕事をしていた時、代表の藤沢というひとの組織に対する考え方を垣間見たことが有り、それが上述のセリフなのでけれど、克明に覚えている。組織が60人くらいになってきて、会社(便宜上会社と書く)に生じる問題の殆どが人やコミュニケーションに偏ってきたあたりのフェーズに、経営合宿を軽井沢でどっかでやった時のこと。
夕飯を食べながら、経営メンバーがそれぞれの組織論とかビジョンの重要性とか、人の働くモチベーションはどこからくるのか、みたいな議論をしていた時に藤沢が放ったのがこの言葉である。

大学でアメフトをきっかけに組織論を実践で学んできた自分にとって、会社の代表が組織は考えない、「事業が伸びれば組織のいざこざは些細な問題になる」というニュアンスの考え方を披露したのはいい意味でショッキングだった。その時はあまり咀嚼できなかったんだけど、今考えるとまさにそのとおりだなと思う。事業が異常な角度で伸びていれば、メンバーは高揚し、自らポジションを見つけ、そして満足を得てくれる。その後幾度と無くこんな光景は目の当たりにした。

けれど、実際にマーケット選びがどれだけうまくても、永遠に右肩45度に伸びていく事業というのは永久機関と同じくらいありえない話なので、この考え方は極めて限定的で短い期間にしか使えないだろうなぁとおもった。事実その後RCFの事業は結構停滞して、そこから組織再編をしていくこととなった。

マネジメントが届く人数はせいぜい10人

これはよく言われることだが、モンゴルの騎兵隊は10人将、100人将といった具合に、どんな等級のリーダーも直接マネジメントする人間は10人を限度としていたらしい。そのくらいが限界だという歴史的な裏付けだろうなと思っている。
これは軍隊的な垂直統合型組織だけに限らず、今流行のアメーバ型組織でも10人という人数が限度ではないかと思っている。むしろアメーバ型の場合はルールを削り個の自律とアカウンタビリティを求める形態なので、もっとマネジメントできる(すべき)人数は少な意だろうなと思う。
結局事業をマネジメントしようと思ったとしても、細部まで細かな情報収集ができ、指示が通るのは10人が限度、あとは増えれば増えるだけ、マネジメントを下へ下へ落としていく必要があるのだろう。
結果、事業全貌をトップが把握できるのはなんとなく100人くらいまで(顔を全員分覚えられる)かなと思う。そのくらいのサイズが僕は好きだが。

オチはない。いい会社・組織創りたい。