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Yamotty Blog

プロダクトマネージャーの雑記

プロダクトマネージャーの仕事 : 「偏執」をユーザーに問うこと

プロダクトマネージャー(PM)とは何者なのか?その本質は? 自身の実践知をベースに考えてみた。

プロダクトマネージャーのタスクって具体的に何?

プロダクトマネージャーの仕事は正直なところ100人に聞いたら100通りあってよいと思う。 たとえば僕がタスクレベルで持っているものを書き出してみると

  • requirementを決める
  • エンジニアとビジネスサイドとのブリッジ
  • 開発の進行管理
  • プロダクトデザイン
  • プロトタイピング
  • プロダクトマーケティング

デザインやマーケは本来メインとして行うべきではないと思っているが、現状的にデザイナーもいないしマーケを任せる人もいない、というので非常に多岐にわたっている(後述するが、この2つはプロダクトマネージャーがハンドリング推奨の項目だと最近は思っている)。 上記のタスクリストについてはどのプロダクトマネージャーに尋ねてもどれかひとつは飛び出すキーワードかと。 タスクは広範にわたり、同時に多くの場合プロダクト=サービスの成長に責任を持っている。それがプロダクトマネージャーだろう。

その本質は?

最近は掲題のプロダクトマネージャーという個人がもつ超個人的な「偏執」をユーザーに問うことこそがプロダクトマネージャーの仕事の本質だと考えるに至る。

プロダクトマネージャーについて語る系の文献やweb資料を相当量読んだが、多くのプロダクトマネージャー経験者は

顧客要望(ProductMarketFit)を満たす

ことがプロダクトマネージャーの仕事だと主張されていることが多い。が、これだけだとどうもしっくりこない。

顧客要望=(顕在化していないものも含めた)顧客の欲しているrequirement

だと理解しているが、

  • そもそも顧客は自分が欲しいものを理解していない
  • 顧客の数だけ要望がある

というありふれた前提に立ち返ると、実は「顧客要望」なんて耳障りのいい、わかりやすいものは実はこの世に存在しないことに気づく。

  • 多くの顧客が求めることの最小公倍数はたしかに定めることができるが、それを実装しただけではMinimum Viable Productにすぎない
  • その先の未来をProductに詰め込もうとする場合、requirementを定める際にデータやVOCだけでは決め切ることができなくなってしまう。

Productを決めて創って送り出し、運用する。その始めの「決める」にあたり最終的にはプロダクトマネージャーの「偏執」「思い込み」が大事であり、それこそがプロダクトマネージャーに求められる本質だ。

すなわちプロダクトマネージャーとは超個人的なアイデアをProductに持つ必要があり、そのアイデアに対し「熱量」や逃げない「意志」「覚悟」が必要なのだ。であるからこそ、多くのスタートアップにおいてプロダクトマネージャー=CEOという構図はわかりやすい。

「偏執」を持つにはどうしたらいいか?

「偏執 = 強い思い」とは、極めてシンプルに考えるとアイデアである。 アイデアはどうやって捻り出すか。それは半世紀以上も前に実は科学の力で解き明かされており、以下の名著と同じことをするしか無いと思っている。

アイデアのつくり方

アイデアのつくり方

  1. 大量にinputする。例えばプロダクトマネージャーが得るべきinputとは何か。参考を羅列してみよう。
    • 自社プロダクトのデータ。あなたの顧客は何を求めているのか。データから見えてくるものがある。
    • 類似プロダクト、新しいプロダクトを触りまくる。別のプロダクトチームの粋がそこにある。
    • 様々な組織の歴史。良いプロダクトは良いプロダクトチームからしか生まれない。持続的に素晴らしいプロダクトチームを築くには様々な組織の歴史が参考になる。
    • マーケットのデータを頭に入れる。人口、市場規模などマクロなものから、競合環境など。いわゆる3C。
  2. 超考えるのと実際に手を動かす。捻れるほど考えて創ってボツにするを繰り替えす
  3. ふとリラックスして神が降りてくるのを待つ

3番めについては、最近ではジョギングをおすすめしている。結構降ってくる。健康管理にもなって一石二鳥。 あと、新しい物を作る前に顧客に話を聞きに行くのはおすすめしない。顧客にはできてから聞きに行け。だ。

補足:デザインとマーケはプロダクトマネージャーがやるべきか

勝ちたいならば「デザインとマーケはプロダクトマネージャーがやるべき」。少なくとも相応の理解が必要。 インターネットサービスにおいて95%のコンテンツがコモデティ化しているからこそ、差別化要因はProductで持つべきだと思っている。

  • デザインとはユーザーの動きを半強制的に定める行為。建物の設計と同じ。
  • マーケはユーザーにProductの旨味成分を伝えることで知ってもらい、おいしく食べてもらうこと。

ぶっちゃけこの2つの要素以外で以外で、「新しい」Productが生まれにくいと感じている。 特にECのような、ITサービスの中でも歴史が長く、物の流通フラット化も早い領域時代だと「商材」がもつ優位性はどんどんなくなってきている。 (その流れを創ったのはAmazonだが)

顧客がコンバージョンする理由を創る。それにはデザインとマーケの力が必要なのではないか。

ジェフ・ベゾス 果てなき野望

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まとめ

  • プロダクトマネージャーの仕事が何か、タスクベースではあまりに広範に渡るので本質を考えてみた
  • 思い込みとも言える「偏執」を市場にいるユーザーに問うことがプロダクトマネージャーの仕事の本質
  • 当たり前だがプロダクトやサービスは世の中に出してみないと結果がわからない(それは今この世に無いものだから)
  • 人材要件的には「偏執」と「責任感」そしてチューニングし続けて最良の状態にするという「意志」が必要。

関連図書

自分がプロダクトマネジメントを理解する上で参考にした書籍や、他のプロダクトマネージャーがおすすめしていた書籍をまとめて記事にしたので、こちらも参照してみてください。

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