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Yamotty Blog

プロダクトマネージャーの雑記

違いは「知識」から産まれる

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創造者の資質

最近ではProduct Managerについて言及する記事を続けて出しているが、少し前までProductのような「なにか」を「創造」するにあたり、プロデューサー的な人に求められる資質は

  • 考え、判断する力
  • 決断する胆力
  • 粗い知識の仕入れ方を知っていること

の3つだと思っていた。

とくに3点目が示しているのは「知識」自体はそこまで重要ではないと考えていた、ということ。知識はその調達方法さえ知っていればよく「調理=考え、判断する」ことか、「決めてしまう」ことがのアウトプットなんじゃないか思っていた。

思っていた、と過去形なのは、スタートアップのような外部・内部環境変化サイクルの早い場所において、知識を持たないプロデューサーは「違いが生み出せない」プレイヤーに収まってしまうと考えるようになったからである。

「文章を「書ける人」と「書けない人」のちがい」

考えを改めはじめるきっかけの一つになったのは以下の記事。

rootport.hateblo.jp

公開が2013年5月と3年近く経過した記事だが、内容的には「書く」に限らず、「創造」という行為に共通した、苦悩とプロセスが描かれている。


いきなり蛇足だが、僕がこの記事にたどり着いた経緯はedtechスタートアップ『EdSurge』エンジニアの上杉さん(@chibicode)のブログからだった。 全記事拝読したが、現職での自らのビジョンと力量との間を埋めるかのごとく、知識を仕入れ、アウトプットし、仕事にも活かしていくよう相当な努力を払っているように(少なくとも僕から)見え、勝手に尊敬してる。毎日数記事再読してます。

上杉さんについてはこちら

略歴: カーネギーメロン大学卒。Apple・Facebook・Palantirでエンジニア職、Quoraでデザイナー職を経験。その後半年間日本でニートになり、2012年9月よりシリコンバレーの教育ベンチャー・EdSurgeに就職。NHK・Eテレ「ニッポンのジレンマ 2016年元日SP」に出演。

彼に対して言及したさが多分にあるので、いつかリスペをこめて記事を書くと思う。


本題に戻る。 本稿の中で、まさに僕のプロデューサー資質に対する考えを指摘する箇所がある。

いわゆる「ビジネスパーソン」と呼ばれる人々は、知識を軽視しがちだ。問題を効率的に解決する方法や、アイディアの出し方……マニュアル化された「頭の使い方」をマスターすることに夢中で、知識の蓄積を後回しにしがちなようである。頭の使い方さえ身につけていれば、知識は必要になったときにキャッチアップすればいい、キャッチアップできると信じて疑わない。ビジネスの世界で求められる知識とは、つまり、その程度の浅いもので充分なのかもしれない。ところが、文章を書くとなれば話は別だ。

(中略)

人を引きつける文章、誰かの心に響く文章。そういう文章を書くためには、たくさんのひきだしから多彩な知識を取り出さなければいけない。そして、そういう知識は短期間では身につかないのだ。

これには正直「イタところを突かれた」と思った。 僕自身がビジネスサイドからキャリアを始めていることもあり、クリティカル・シンキング的なものに代表されるような「頭の使い方」への偏重を自覚した(正確には自覚していたもののそれじゃダメよと言われた感覚)瞬間だった。

文章だろうと、料理だろうと、スマートフォンアプリケーションだろうと、創造物の目的は「誰かを動かすこと」に共通しているはずだ。

  • 文章であれば読み手が次の瞬間から行動を変えられるような
  • 料理であれば食べた人が満足を覚え明日も活きる活力が得られるような
  • アプリであればそのアプリを通じて能動的に買い物をしたり、情報を仕入れたりできるような

人を動かすアウトプットを出すことが目的になる。

その場で仕入れた知識で生み出していくアウトプットで本当に質の高いものは創り出せない。多様な知識の組み合わせで「創造」を行っていくものだと改めて膝を打った。

時間という軸を考慮する

さらに、これに時間という軸を考慮するとなおのこと「知識」を保有すること、積み重ねることの重要性が増すように思える。 それは「創造者」にとって、意思決定をするために許される時間がどんどん短くなっているからだ。特に日本のマーケット。

「短い時間で」「質の高い」「人が動くもの」を作ること。

これが今のプロデューサーに求められているrequirementであり、これを満たすにはどうしても「知識を使った思考のショートカット」が必要となる。 違いは「知識」から生まれる、いや、「知識」からしか生まれないのではというのが僕の今の考え。

勉強し続けなきゃね。大変な時代だと思います。

まとめ

  • 「考え方」という機関としての役割だけでは、よいアウトプットを生み出すのが難しくなってきた
  • プロデューサーが産み出すアウトプットには「質」、そして「スピード」が求められる
  • 多様な「知識」を積み重ねることで、違いのあるアウトプットが生まれる

※本稿では一般化するためにあえてPMという言葉でなく、プロデューサーという言葉を使っています